時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

安重根とは何者なのか?-暗殺事件の謎

 韓国の朴大統領が、中国の習主席に対して安重根の記念碑を建設に協力を求めた件をめぐって、日韓間で、批判の応酬が続いているようです。しかしながら、実のところ、安重根という人物については、数々の謎が残されています。

 今般、在日米国大使としてキャロライン・ケネディ女史が赴任されましたが、新大使は、ジョン・F・ケネディ大統領の長女に当たられます。そして、明日の11月22日は、世界を震撼させたケネディ大統領暗殺事件から50年目の日を迎えます。ところで、ケネディ暗殺事件は、安重根による伊藤博文暗殺事件と似通ったところがあります。前者の事件は、オズワルドによる単独犯とされていますが、実際に現場の状況を詳細に分析しますと、真犯人の存在、あるいは、複数犯が疑われるそうです。一方、後者の事件にも、元外交官の貴族院議員の証言によると、命中した銃弾がフランス騎兵隊のカービン銃のものであったにも拘らず、安重根が所持していたのはブローニング拳銃でした。銃弾が貫通する角度も、安重根の位置からとは考えられないそうです。また、犯人が安であったとしても、暗殺決行後に叫んだ言葉が、”コレヤ・ウラー”というロシア語なのです(ロシア、あるいは、コミンテルン犯人説もある…)。

 韓国側は、今後、新たな資料の発見や研究の深化により、伊藤博文暗殺事件の犯人は安重根ではない、あるいは、安重根は抗日の義士ではないことが判明した場合、一体、どうするつもりなのでしょうか。グレンデール市の慰安婦の像と同様に、後からその処理に困ることになるのではないでしょうか。

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