時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

朴大統領支持率急落―蝙蝠外交の結果では?

 韓国では、朴大統領の支持率は20%を切り、任期終了を待たずしての辞任説までも囁かれているそうです。直接的な原因は、親友への国家機密漏洩なそうですが、その背後には、様々な勢力の思惑が交差しているように思われます。

 20%以下という支持率の低さは尋常ではありません。そこで推測されるのが、米中の間を泳いだ外交政策が、結局は、両国から見放される結果を招いたという見立てです。韓国国内には、相当数の中国の工作員が蠢いていると推測されますが、韓国が、THAADの配備を切っ掛けとして親米に回帰したことで、これらの中国系工作員達は、本国の意を受けて、報復として朴大統領追い落としに動いていることでしょう。THAAD配備には、その標的となっている北朝鮮も反対しておりますので、北朝鮮系の勢力も中国の方針に同調しているはずです。そして、アメリカにも、自国の大統領選に政治的関心が集中していることもあり、朴政権を積極的に支える意思が見えません。これまでの親中政策が仇となり、アメリカとしても、朴政権を全面的には信頼できず、大統領の交代を望んでいる可能性も否定はできないのです。韓国国内の親米派勢力からの支持をも失っていなければ、10%代という低支持率はあり得ないはずです。

 韓国の現状は、蝙蝠外交のリスクを如実に示しております。そして、誰が次期大統領に就任するのか、という問題については、アメリカ大統領選挙の結果の影響をも受けるのではないかと推測されるのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。