時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

蓮舫代表「衆議院比例名簿」1位ー進退窮まる民進党

 民進党蓮舫代表は、参議院議員のままでは総理への道が閉ざされるとして、次期衆議院選挙での出馬を予定しているそうです。党勢の挽回を目指してのことでしょうが、結局は、民進党の思惑通りには進まないのではないでしょうか。

 先の参議院議員選挙では、蓮舫代表は東京10区で一位当選を果たしております。この勢いから、民進党としては、党の顔として蓮舫氏を選び、その集票力に期待したのでしょう。しかしながら、参議院選挙での勢いは、二重国籍問題が持ち上がっていない段階にあり、また、党内の代表選においても、氏が嘘を重ねてきたことが未だ確定されていない状況にありました。今日では世論の風当たりも強く、報道に拠りますと、蓮舫代表は、当問題で刑事告発されたそうです。起訴されれば、裁判所で有罪判決を受ける可能性も高く、一寸先は闇の状態です。こうした状況にあっては、小選挙区において立候補しても、党代表とはいえ、落選するシナリオもあり得ます。

 そこで、当選が確実となる「衆議院比例名簿」の1位という座は、蓮舫代表としては何としても必要となるのですが、民進党からしますと、今や疑惑の渦中にある蓮舫代表を1位とすれば、逃げる票も多くなります。つまり、”蓮舫代表をとれば民進党が沈み”、”民進党をとれば、蓮舫が沈む”という進退窮まる状況に追い込まれることが予想されるのです。

 こうした状況を招いた主たる要因は、虚偽の説明に終始した上に開き直った蓮舫代表にありますが、世論を読み誤った民進党にも責任があります。必ずしも与党に優れた判断力が備っているという訳ではないのですが、政治家の能力の内、最も重要な能力が判断力であるとしますと、民進党は、党レベルであれ、党員レベルであれ、鈍い判断力が自らを窮地に追い詰めていると思うのです。

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