時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:生命単一起源説

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。人類につきましては、「人類単一起源説」なるものがあり、その是々非々は、議論となっておりますが、生命につきましては、「生命単一起源説」を唱えることができるかもしれません。
 
地球上に、生と死、ならびに、DNA分裂による自己増殖という現象を持つ生命が出現したことが、地球の歴史上、ただの一度限りであることは、地球上のかなる生物のDNA配列も、そう多く変わりはないことによって証明されていると言うことができるかもしれません。ウニと人類の間では、およそ50%が同じであり、チンパンジーと人類との間にも、僅か、数パーセントしか、DNAにおいては、その違いはないそうなのです。
 
この点を踏まえますと、地球上におけるこのただ一度のみの生命の出現時において、その生命体には、すでに、螺旋状の仕組みとなるDNAが形成されることになるような、何らかのプログラミングがあったのではないか、という仮説を提起することができるのです。あらゆる生物は、この単一の生命体から派生し、ある生物は、現状に留まり、ある生物は、進化していった、ということになるでしょう。
 
仮に、生命が単一起源ではなかったのでしたならば、DNAという螺旋状の仕組みではなく、様々な仕組みによる生物があってもよかったことになるのです。したがいまして、地球史上におけるこのただ一度のみの、生命の出現は、なぜ、起こったのか、は大きな謎であり、現在の人類の科学レベルでも、その再現は、不可能であると言うことができます。
 
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(続く)