時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

慰安婦問題は便乗型の冷たい戦争?

 第二次世界大戦後の米ソの対立は、超大国アメリカとソビエトが直接に干戈を交えなかったことから、”冷たい戦争”と呼ばれています。仮に、戦いなき戦争を”冷たい戦争”と呼ぶならば、慰安婦問題もまた、形を変えた”冷たい戦争”の一種なのではないかと思うのです。

 韓国が仕掛けた慰安婦問題が”冷たい戦争”とされるのは、既に過去に終結した戦争に便乗する、つまり、戦争を戦うことなく、賠償だけを獲得しようとしているからです。古来、戦争における勝者は、敗者から掠奪したり、賠償金を取り立てていました。しかしながら、韓国は、当然、第二次世界大戦戦勝国ではなく、サンフランシスコ講和条約にあっても、日本国から賠償を受ける権利は認められていません。にも拘らず、韓国は、後になって、歴史的事実も、法的根拠もない問題を提起し、それらしい理由で賠償、あるいは、支援金の支払いを迫っているのです。そして、この便乗戦法は、”戦わずして勝つ”を地で行くものです。

 第二次世界大戦に関わる問題については、サンフランシスコ講和条約、並びに、日韓基本関係条約において解決積みなのですから、韓国の仕掛けた”冷たい戦争”は、”幻の戦争”に過ぎません。日本国政府は、韓国政府に対して、この”冷たい戦争”は韓国のファンタジーであり、現実には存在しないことを告げるべきではないかと思うのです。

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