時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

舛添知事問題-隠密活動の謎

 政治資金の使途をめぐる舛添知事に対する疑惑は、知事の過去の行動自体にも向けられております。今般の”第三者委員会”による報告書においても、正月三が日にホテルで1時間だけ面会した相手の身元については、”黙秘”を続けております。

 元検事の弁護士によれば、ホテルでの知人との面会も政治活動に含まれるらしいのですが、そうであるならば、面会相手の氏名を公表できないのは不自然なことです。都民から都政を預かっている以上、面会相手すら公表できない活動とは、”隠密活動”に他ならないからです(私的な活動では?)。こうした”隠密活動”は、政治資金の使途に関する問題に限らず、舛添知事の海外出張にも見られるそうです。開示されたとはいえ、海外出張の記録の殆どが黒塗りというのですから。スケジュールさえ黒塗りとなりますと、都市外交をアピールしながら、現地では、隠密の活動を行っていたと推測せざるを得ません。一体、知事は、海外で誰と面会し、どのように時間を過ごしていたのでしょうか。

 国民に自らの行動を隠す政治家の行動は明らかに異常ですし、民主主義の原則にも反しています。公人であり、かつ、公費を使用している以上、政治家には、自らの行動を公開する義務があります。舛添知事の隠密行動は、知事に対する疑惑をさらに深めているのではないでしょうか。

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