時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

「舛添東京都知事の政治腐敗事件」が示唆する「赤いドラゴン(中国共産党政権)」の脅威

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。『聖書』の「暴露録(黙示録)」に登場するサタンの化身の「赤いドラゴンthe red dragon」が、中国共産党政権であるとする説を補う事例として、前回の本ブログにて、「舛添東京都知事の政治腐敗事件」があることを指摘させていただきました。
 
この事件が、他の政治汚職事件と比較いたしまして、特に、奇妙である理由には、舛添氏が、辞職しようとしない、あるいは、辞職するという意思すら示さないという氏の頑迷なメンタリティーの問題もあるようです。このような頑迷なメンタリティーの問題は、いかなる国際的批判を浴びようとも、政権の座から降りようとしない中国共産党政権にも言うことができます。
 
共産・社会主義国家は、すべての国民が、共産・社会主義思想を持つプロレタリアートであるという前提に立っておりますので、「共産党」という党が存在していること自体が、まずもって、論理的に矛盾しているのですが、何ゆえにか、中国共産党という組織があって、その幹部の人々のみが、国権を掌握している、というのが現実です。そして、これらの幹部は、国家の経済をも掌握しており、『パナマ文書』からもうかがえるように、共産党幹部の隠し資産は数十兆円にものぼるとも言われております。
 
中国共産党」の本質は、国家の政治・経済の独占、すなわち、所謂‘特権階級’であり、その‘特権階級’が権力を掌握し続けるためのシステムが、共産党一党独裁体制である、と言うことができるのです。逆に言いますと、「新たな特権階級」が、共産党という仮面を被って、その実態を隠しているということになるでしょう。
 
翻って、舛添氏の不適切な支出から浮かび上がってくる氏の行動パターンは、中国共産党幹部なみの‘特権階級’の行動パターンである、と言うことができます。おそらく、舛添氏が辞職しようとしないことの理由のひとつは、この‘特権階級’の立場に留まりたい、という願望にあるのかもしれません。
 
このように考えますと、ここで、もう一つ問題にしなければならない点は、このような舛添氏の行動を助長させた都政ではないでしょうか。都政におきましては、東京都の所有する土地を誰に貸し出すのか、それを決める権限が都知事にあるなど、都知事の権限が大きすぎるような気がいたします。すなわち、現在の都政の仕組みが、‘特権階級’を目指す人々に、都合のよういシステムとなっているようなのです。国政につきましては、国民は、民主主義・自由主義に適った制度や組織であるか、否か、といった点などに、ある程度は注意を払っておりますが、地方自治体の制度や組織につきましては、あまり関心が払われていないのではないでしょうか。
 
「赤いドラゴン」は、どこからともなく、こっそりと忍び込んでくるかもしれないサタンの化身です。国民一人一人が、都政を含め、地方自治体の組織や制度につきましても、民主主義・自由主義に適った制度とすべく、その欠点を改め、よりよい制度や組織を構築することができるよう努めてゆかなければ、「赤いドラゴン」に飲み込まれてしまいかねないのです。
 
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(続く)