時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

チャドルによって社会の‘影’となっているイスラム女性たち

 本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。イスラム教が女性たちにチャドルを着用させている目的につきましては、女性たちが他の男性の歓心を買うことをできなくさせるという目的があることを昨日指摘いたしましたが、その他に、男性の意識・視覚から女性の存在を消してしまうという目的もあったのかもしれません。
 
イスラム諸国における街の様子、すなわち、外を歩いている人々の様子を映したような画像や写真を眺めてみますと、男性は、他の諸国と変わらずに様々な服装で歩いているのですが、女性は、頭から足先まですっぽりと黒一色のチャドルを被った姿であり、その光景は、あたかも女性は存在しておらず、すべて影であるかのように見えます。すなわち、すべての女性たちが黒いチャドルを着用していることによって、女性の存在は、男性の視覚、そして、意識から消えていることになります。従いまして、イスラム教徒の男性から見た世界は、男性のみで成り立つ世界に見えている可能性があるのです。
 
ここにも、イスラム教の極端な男性至上主義を見てとることができます。さらに、女性のチャドルの着用は、外を歩いている人々の半数が、どこの誰なのかわからない、という不気味で異常な世界をも造りだしていると言えるかもしれません。目出し帽や覆面は、通常、犯罪者かテロリストの服装ですので、イスラム世界は、人々(特に女性)の個性を奪うとともに、個々人の人格や個性に対しての人々の感覚をも鈍らせていることになります。‘成り済ます’も容易となりますので、犯罪の温床ともなりえます。もっとも‘抜け道’のお得意なイスラム教ですので、‘黒子’のように、男性を操る女性も存在していることでしょう。

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(続く)