時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

‘植民地支配’の犯人を描いた『動物牧場』-”ナポレオン”とは?

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。その来歴から「黒いユダヤ人」の内部事情に詳しいと推測されるジョージ・オーウェルの著した『動物牧場』の内容から、「黒いユダヤ人」の組織につきまして、以下のように推測することができます。
 
1)動物牧場には様々な動物たちがいることから、一口に「黒いユダヤ人」といっても、様々な人種や民族によって構成されている。
 
2)ナポレオンという「豚」が牧場に登場してリーダーシップを握り、動物たちの組織化をはじめている。オーウェルが、この「豚」を、隠れイスラム教徒であって隠れユダヤ教徒でもあり得る特定の”勢力”に譬えているとすると、全世界の支配を目論んでいるのは、特定の民族、即ち、「黒いユダヤ人」であると考えることができる。その端緒を開いたのは、16世紀の大航海時代イエズス会であるが、18世紀にもその組織化における大きな転換点があったと推測することができる。すなわち、ロスチャイルド家とサスーン家が、ヨーロッパというキリスト教世界において勢力を拡大するとともに、東インド会社を利用してインド・アジア・北アフリカ地域にも勢力を拡大し、「黒いユダヤ人」の世界レベルにおける組織化を行ったと推測することができる。インドはもとより、ビルマ、中国、そして、日本国も例外ではない。
 
3)‘ジョーンズさん’の牧場の内部で起こったナポレオンによる他の動物たちの奴隷化、ならびに、独裁的専制支配体制の確立は、‘植民地支配’と称されている支配体制は、国家(政府)の行為ではなく、別勢力の行為であることを示唆している。すなわち、独裁的専制支配は、‘ジョーンズさん’自身による行為ではなく、その内部に入り込んでいたナポレオンという別勢力の行為であることに、植民地支配の構造が描かれていると言うことができる。インドの植民地支配は、当初、東インド会社という私的カンパニーによって行われていたが、ヴィクトリア女王の即位によって、インドの支配権は東インド会社から英国政府に移された。しかしながら、その実情は、ロスチャイルド家やサスーン家が、その表看板を東インド会社からヴィクトリア女王に変えただけであり、インドの支配権・利権は掌握し続けていたと考えられる。‘植民地支配’の真の行為者は、英国政府内部に入り込んだロスチャイルド家やサスーン家などの「黒いユダヤ人」であると推測することができる。
 
 今日、‘植民地支配’と言いますと、列強諸国(列強政府)にその非難の矛先が向いていますが、「黒いユダヤ人」問題は、‘植民地支配’の真の構図はどのようなものであったのか、その再考を促していると言えるでしょう。そして、何故、オーウェルが主人公の豚に”ナポレオン”という名を付けたのか、ここに、オーウェルが読者に伝えたかった”何か”が隠されているように思えるのです。
 
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(続く)