『動物牧場』の結末に見る「ナポレオン」の脅威
今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。『動物牧場』が「黒いユダヤ人」組織について扱った小説であり、動物牧場の独裁者、「ナポレオン」にロスチャイルド家やサスーン家が象徴されていると仮定いたしますと、『動物牧場』の結末は、ロスチャイルド家やサスーン家によって組織化された世界規模「黒いユダヤ人」勢力が、いかに大きな脅威となっているのかを示唆しているようです。『動物牧場』の最後の一文は、以下のようになります。
「豚から人間、人間から豚、そして、また豚から人間を見てみても、その生き物の外見は、もはやどちらがどちらであるのか言い当てることはできなかったThe creatures outside looked from pig to man, and from man to pig,and from pig to man again: but already it was impossible to say which was which」
『動物牧場』では、これまで豚の「ナポレオン」は、動物の世界のみに君臨する残忍な独裁者であり、牧場主である‘ジョーンズさん’は、無関係であったと言うことができます。ところが、やがて、「ナポレオン」は、‘ジョーンズさん’の世界にも入り込んでくるようになるのです。この結果、人間の‘豚化’が発生することになります。すなわち、「ナポレオン」の脅威をめぐっては、その支配体制が、やがて人間の世界にも及ぶ可能性において大きいと言うことができます。
このことは、「黒いユダヤ人」という世界規模の組織を持つロスチャイルド家やサスーン家が、「白いユダヤ人」の世界も含めて、キリスト教世界、否、全世界を乗っ取ってゆく可能性を示唆しているのではないでしょうか。例えば、ロスチャイルド家は、ヴィクトリア女王の事実上の‘実家’となることで、英国というキリスト教世界にその権力を及ぼすことができるようになったと言うことができます。オーウェルはその危機を見抜き、小説として表現したと考えることができるのです。『1984年』という未来の英国の姿を描いたオーウェルの小説は、『動物牧場』の続編として位置付けられているのかもしれません。
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(続く)