時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

新興宗教はユダヤ系?

  今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。シャーロック・ホームズシリーズの第一作目の『緋色の研究A Study in Scarlet』が、日本において『モルモン奇譚』『神通力』といったタイトルで紹介されたことに示されますように、ホームズシリーズの主人公である私立探偵ホームズは、英国ロンドンにありながら、米国事情、特に、モルモン教団についてよく知っているという奇妙な設定となっております。連続殺人事件の犯人であるハーマン・H・ホームズH. H. Holmesは、逆に米国にありながら英国ロンドンでも「切り裂きジャック事件」を起こしており、両ホームズには、英米2ヶ国に極めてよく通じているという共通点もあります。そこには、何があるのでしょうか。
 
そこで、モルモン教団について調べてみますと、その創始者であるジョセフ・スミス・ジュニアJoseph Smith, Jr.の母であるルーシー・マック・スミスLucy MackSmith (July 8, 1775 – May 14, 1856) が、ユダヤ系であることがわかりました。ルーシーの父親は、ソロモン・マック(15 September 1732 – 23 August 1820)というアメリカ独立戦争にも関わった人物であり、ソロモンの父親のファーストネームは、エベネザール・マックEbenezer Mackであったそうです。ソロモンは、『旧約聖書』のソロモン王に由来し、「エベネザールEbenezer」も、『旧約聖書』に載る「助けの石stone of the help」を意味するヘブライ語に由来しておりますので、モルモン教団の創始者であるジョセフ・スミスは、ユダヤ系であったと考えることができるのです(ちなみに、チャールズ・ディケンズの名著『クリスマ・スカロルA Christmas Carol』の主人公スクリュージも、エベネザールEbenezer Scroogeというファーストネームです)。
 
シャーロック・ホームズの「シャーロック」も『ベニスの商人』に登場する「シャイロック」のことですので、ホームズシリーズと連続殺人事件の背景には、やはりユダヤ系組織、すなわち、イルミナティーの存在が見え隠れしています。そして、ホームズを糸口として当時の時代状況を振り返りかえりますと、そこには、キリスト教系とはいえ、新興宗教には、ユダヤ人組織が関わっている可能性が見えてくるのです。これは、モルモン教に限ったわけではなく、イルミナティーの世界支配戦略の一環なのかもしれません。
 
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(続く)