時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

「切り裂きジャック事件」-ホームズ複数説

 今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。謎が謎を呼んでいる「切り裂きジャック事件」・「アメリカン・リッパ-事件」ですが、H.H.ホームズの墓所の発掘調査結果などをめぐる以下の点は、「H.H.ホームズH.H.Holmes」とは、「ホームズ」というコードネームを持つ少なからず2人の人物であることを示しております。
 
1)今日、Wikipediaの世界主要各国版のいずれにおいても、H.H.ホームズの肖像とされている似顔絵や肖像写真は、逮捕以前の1895年頃に撮影されたものであり、太い眉や濃い黒いひげ、ひさしの硬い黒い帽子などの特徴としている。「切り裂きジャック事件」の目撃証言の中には、この証言に近いものがある。その一方で、これとは全く異なる目撃証言もあり、複数説の根拠となる。
 
2)1896年に逮捕され、絞首刑となった際のホームズは、身長170cmの細身の人物であり、「ホームズ1」とは異なる風貌である。このことから、この人物は、「ホームズ1」とは別人であり、「ホームズ2」であったと言える。ところで、数日前まで、この「ホームズ2」の似顔絵などが、Wikipediaに掲載されていたが、一昨日、即ち、本年1月26日にその似顔絵などが、何故か、すべて削除になっている(風貌が異なるとする見解は、ヒストリーチャンネルの内容、並びに、私の記憶に基づく)。
 
3)「ホームズ2」が獄中で執筆した告白文には、記憶違い、事実誤認、間違えが多く、このことは、「ホームズ2」が、「ホームズ1」の犯行の内容をあまりよく知らなかった可能性を示している。
 
4)ホームズの墓の最下層の棺から発掘された人骨は、その特徴から「ホームズ1」である可能性が高い。
 
これらの4点から、少なからず、「ホームズ1」と「ホームズ2」が存在しており、「ホームズ2」は、絞首刑を免れていると考えることができます。3段重ねの棺の上2つの棺が空であることも、このような推測を補います(3段重ねの棺は、「ホームズ3」の存在を示唆…)。恐らく、「ホームズ2」は、ピンカートン探偵社に雇われた別人であり、最初から絞首刑にはならないことを知っていて、謂わば“H.H.ホームズ役”を引き受けたのではないか、と推測することができるのです。
 
ピンカートン探偵社が、なぜ、そのような詐欺的行為を行ったのか、その理由は、複数の人物で構成される「H.H.ホームズ」とアラン・ピンカートンの両者がともに、イルミナティーという「黒いユダヤ人」の国際組織のメンバーであったことにあるのではないでしょうか。
 
 
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(続く)