時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

なぜNHKは『人類誕生』という捏造番組を製作したのか

  今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。去る4月8日、NHKにおいて『人類誕生』というタイトルの番組が放送されました。人類進化の過程を概説的に説明するという触れ込みの番組なのですが、その内容はと言いますと、驚くべきほど捏造とミスリーディングに満ちているのです。

 まずもって、注目される捏造は、原人であるホモ・エレクトスHomo erectusについての説明です。Wikipedia(日本語版)の説明によりますと、およそ180万年前から7万年前ぐらいまで地球上にあった人科のホモ・エレクトスとは、「身長は成人男性で140cm160cm、体重は同50kg60kgと現代人よりかなり小柄でがっちりしているが、頑丈型と華奢型が存在していた。体毛は濃く、背中までびっしり体毛が生えていたと思われる。体色は黒色、体毛も黒色と考えられている」そうです。発掘された骨の骨格や顔立ちの復元図を見ましても、人類というよりは類人猿に近いようです。
 
ところが、『人類誕生』は、ホモ・エレクトスを、背筋の伸びた身長180cmぐらいのスマートな身体で手足が長く、体色は茶色程度で、体毛も薄い‘ハンサム’?な姿として描いているのです。顔立ちも比較的端正で賢そうです(ホモ・サピエンスよりも知性を漂わせた整った顔をしている…)。それでは、何故、NHKはかくも科学番組と称しながら、誤った情報を流布しようとしたのでしょうか。
 
それは、”人類誕生”ではなく、”人種や民族の誕生”と関わっているのかもしれません。まずもって、一口に人類と言いましても、大きく分ければ遺伝的形質で分類される人種に留まらず、社会・文化的な要素を加えた民族という枠組みもあり、これらの違いは、人類の進化の過程で枝分かれした原人や旧人を含む人類種が混血した結果であると推測することができます。

これまでのように、原人(ホモ・エレクトスなど)、旧人ネアンデルタール人やデニソヴァ人など…)、そして最後に現生人類へと、現生人類が他の人類を淘汰して進化したとする説は説得力を失っており、原人や旧人との混血が、今日の人種や民族の違いの原因となっている可能性も否定はできません(例えば、ヨーロッパや日本では、ネアンデルタール人の遺伝子が比較的濃く残されているとする説がある…)。実際のところ、人類の多様化プロセスは、今日の科学技術を以ってしても十分に解明されているわけではないのです。
 
そこで、NHKの捏造番組制作の理由として考えられる一つの可能性は、ホモ・エレクトス特有の遺伝子を持っていることが判明している民族、政府、あるいは、民間活動団体等からの圧力です。自らの民族の評価を高める目的でNHKに働きかけ、ホモ・エレクトスを賛美する捏造番組をつくらせたのかもしれません。因みに、かつて中国共産党政権は、自らの民族的優位性を示すために、「中国人は他の人類と進化の過程が異なっており、北京原人の子孫である」と喧伝していました。しかしながら、北京原人の知能が劣っていることがわかると、現代型ホモ・サピエンスの子孫であると主張するようになるのです。

当該番組には、ハーバード大学リーバーマン博士なる人物が登場しており、「リーバーマン」は、ユダヤ人に多い姓です。こうした点を踏まえますと、‘ユダヤ人(ただし、ユダヤ人は混成民族…)’、もしくは、中国あたりがこのような捏造に関わっている可能性があり、ここにも、歴史捏造を得意とするイルミナティーの存在が見え隠れしているのかもしれません。
 
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(続く)