時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ロシア共産党はロシア版「カルマニョール」?

  今日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。フランス革命の他にも、フリーメイソンの活動をめぐって、「表」はフリーメイソン、「裏」はイルミナティーの活動となり、その活動の進んだ先の結果が、やはり「裏」の目的に沿ったものとなってしまった典型があります。それはロシア革命です。
 
ロシア革命も、当初は「ナロードニキ」と称された貴族や知識階級を中心とした穏健な国制改革から始まりました。フランスにおける三部会の開催要求と同様に、国王・王室による恣意的な国家運営を排除し、国民を構成する様々な階層からの代表を集めた議会を中心として、民意を反映させながら国政を運営してゆく民主的・知性的・理性的政体を構築してゆこうとする機運が、ロシア革命の始まりであったのです(当時、宣戦布告を含む交戦権などが、国王にあったため、国王の個人的利害関係や恣意的な理由で戦争が起こされますと、貴族も含む国民の側は戦費のための重税を課せられたり、徴兵によって生命までもが奪われる場合が多々あり、このことも、国王への権力集中が、国民の間で問題視された理由)。
 
ところが、穏健な国政改革は、ロシア共産党というロシア革命版「カルマニョール」によって、その向かう方向を「裏」の目的へと曲げられることになります。本ブログで再三にわたり指摘しておりますように、カール・マルクスは、黒ミサを行うバビロニアユダヤ教の司祭であって、イルミナティーのメンバーでありましたので、「裏」活動の実行部隊として共産党を全世界に組織していたのです。
 
昨年の9月17日付本ブログで扱いましたように、フランス革命期にフランスにやって来た‘荒くれ男’の風貌について、ディケンズは、『二都物語A Tale of Two Cities』において、以下のように表現しております。
 
――青銅色の顔、頭から顎までもじゃもじゃの毛、ごわごわした毛の赤帽、手織りの生地と毛のままの獣皮をつづり合わせた粗服、切り詰めた生活のためにやせてはいるが、がっしりとした体格、そして眠っていながらも、きっと結んだ不機嫌そうな唇…(中野好夫訳『二都物語』(下)、新潮文庫、頁84――
 
服装こそ違え、「頭から顎までもじゃもじゃの毛」、「がっしりとした体格」、「きっと結んだ不機嫌そうな唇」といったこの‘荒くれ男’の風貌は、カール・マルクスを想起させます。マルクスは、長くロンドンに滞在しており、ジャーナリストであったチャールズ・ディケンズは、マルクスと面識があった可能性は極めて高いのです。英国にやってきたイルミナティー組織のメンバーであり、しかも、最も残忍で過激思想である共産主義思想による革命を唱え、1840年にはロンドンにて『共産党宣言』を出版していたマルクスを、ディケンズは、‘荒くれ男’として『二都物語』に登場させ、英国民に警鐘を鳴らしたと考えることができるのです。
 

かくて、ロシアでは、ボルシェビキと称された暴力革命へと進み、夥しいロシアの一般市民が殺害されてしまうこととなったのです。


 

よろしければ、クリックをお願い申し上げます。

 

[https://blog.with2.net/link/?626231 人気ブログランキング]

 
(続く)