時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

映画『マリーアントワネット』は社会・共産主義国の末路を描いている?

 本日も、古代・中世史研究家の倉西裕子が、記事を書かせていただきます。昨日、2006年に制作された『マリーアントワネット』という映画が、NHKにて放送されておりました。マリーアントワネットのオーストリアからフランスへの輿入れに始まり、最後は、ヴェルサイユ宮殿から逃亡するまでのフランス革命前夜のフランスの宮廷の有様を描いた映画なのですが、この映画は、以下の点からフランス宮廷の末路と言うよりも、「共産・社会主義王朝」の末路を秘かに描いた作品であるのではないか、と推測することができます。
 
1)マリーアントワネット役のキルスティン・キャロライン・ダンストKirsten Caroline Dunstさんは、民主党オバマ前大統領の支持者であったことにも示されるように、左翼系の社会・共産主義者の雰囲気を持っており、王族役には相応しくない。
2)登場人物が使う英語の言葉づかいも、フランス王族・貴族の言葉遣いとしては、不釣り合いなガサツな現代英語であり、バックミュージックもロックミュージックであり、社会・共産主義政権によって占拠されたヴェルサイユ宮殿内の社会主義者達の会話であるかの如くの会話に聞こえる。
3)映画は、登場人物に、“後継ぎのいないフランス貴族が、下層民の男子を購入して後継ぎとした”、“泥棒が爵位を買って、侯爵に成り済ました”といった内容のセリフを言わせており、ヴェルサイユ宮殿内が、なぜ、社会・共産主義者の集まりのような下品な状況となったのかを、それとなく説明している。
4)映画は、主人公のマリーアントワネットにルソーの所謂「自然へ帰れ運動」を喧伝させている。すなわち、映画のマリーアントワネットは、人類の非文明化・動物化の支持者であり、社会・共産主義思想(イルミナティー思想)の持ち主である。映画のマリーアントワネットは、ケーキにかぶりつくなど、食事のマナーに無頓着である点も、この点を補う(西郷隆盛も同じ)。
5)映画のマリーアントワネットは、劇場などで、同調拍手を観客に強いていた。同調拍手は、指導者が国民に強いることにおいて独裁共産・社会主義国の特徴でもあり、マリーアントワネットは、王妃というよりは独裁者の風情である。
 
 このような点から、映画のフランス宮廷には、社会・共産主義が重なっており、マリーアントワネットの姿には、中国共産党毛沢東夫人の江青ルーマニアのチャウチェスク夫人と重なっているような気がいたします。フランス宮廷末期は、社会・共産主義独裁国の末期と実際に似通った状況であったのかもしれません。

 


 

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(続く)