時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

国に殉じた方々との約束

 本日、今年の8月15日は、日本国の全閣僚が靖国神社への参拝を控える、との報道がありました。中国、あるいは、公明党への配慮との見方も示されていますが、この記事は、何か大切なことを置き忘れてしまったような、一抹のさびしさを感じざせるのです。

 それは、日本国のために命を捧げられた方々との約束事を、当の国家が、自ら破ってしまっているように思えるからです。現代に生きる人々にとってはたとえ理解を超えることであっても、戦争当時に生きた人々は、靖国神社での再会を信じ、国の行く末を真剣に思って若いい命を戦場で散らすことになりました。中には、自らの人生を終えるに際し、無念の思いを残された方もおられるとことでしょう。そうであるからこそ、やはり、日本国は、亡き方々との約束を誠実に守り、靖国神社に集う御霊を永遠に慰めてゆくべきものと考えるのです。

 もちろん、慰霊の日が8月15日である必然性はありませんので、参拝は、神社の例大祭の日でも構わないかもしれません。たとえそれが過去のことであっても、国に殉じた方々の思いに応えることこそが、日本国の責務であると思えるのです。