時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

政治は時代とともに歩むもの

 今年もまた、昨年に引き続き、日本国においても、様々な分野に変化の波が押し寄せてきそうです。政治の世界もまた、こうした変化を免れることはできないことでしょう。

 そもそも、政治とは時代とともに歩むものです。その時代その時代におきまして、抱える課題は違いますし、実現すべき価値も違っています。政治は、時代の波に洗われてこそ、漸次に洗練化されるのです。特定のイデオロギーや思想を絶対視しますと、こうした洗練化の作用が働かず、むしろ、共産主義が19世紀に誕生した思想に縛られていますように、後ろ向きとなってしまいます。変化は、決して災難をもたらすとは限らず、その変化の本質を冷静に掴みとり、民主主義や自由といった諸価値と上手に調和させることができますならば、政治をより良くするチャンスともなるのです。

 ここは、変化の激しい時代に生きる者として、逃げず、怖れず、覚悟を決めてあらゆる課題に取り組まむことといたしまよう。