時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

皇室が国民の模範ならば

 皇室は、国民の模範たるべき、と考えている国民は、決して少なくないはないはずです。皇室こそ、日本人の良心と高い倫理観を世に示す存在であり、そうであるからこそ、2千年以上の長きにわたって、国民の崇敬を集めてきたのだと・・・。しかしながら、最近、この国民の願いが、儚く崩れつつあることを感じざるをえない場面に遭遇することが多々あります。

 もし、皇室が国民の模範であるならば、私ごとよりも、公を大事にするはずです。自分自身の家庭よりも、個人的な事情や楽しみよりも、何よりも、国民をいたわり、皇室が引き継いできた伝統を大切に守ろうとするはずです。家々の竈から煙が上がるまで御所の修繕をしようとはしなかった仁徳天皇の有名な逸話は、天皇のあり方を示していますし、継体天皇とて、御自ら農作業を行ったとされています。国民と苦楽を分かち合い、自らの行いに高い道徳性を体現してこそ、天皇は、国民の尊敬の対象であったのです。

 国民からの尊敬を失った皇室は、どのようになってしまうのでしょうか。多くの人々が、将来の日本国を心配していると思うのです。

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