時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

教育から始まる財政削減?

 かつて、小泉政権の時代、高田藩の”米百俵”の逸話が広く知られるようになり、財政が苦しくとも、将来を担う青少年の教育への支出を惜しまない、長期的な視点に立った藩の決断が称賛されたものです。財政状況の悪化から、どの政策分野の予算を減らすべきかという予算の優先順位の問題は、今日的な問題でもあるのですが、先日の報道によりますと、まずは、教育関係の無駄が10事業ほど列挙されたと言います。

 もちろん、無駄を指摘された事業は、農村や漁村での実習体験など(受け入れ側の迷惑になるとの指摘も・・・)、実際に教育効果の期待できないことはもっともです。しかしながら、まっ先に、教育部門が削減対象に挙がったことに、いささか腑に落ちない気もするのです。教育こそ、資源にも乏しく、人材をもって国際競争力を維持するしかない我が国にとって、政府が支出を惜しんではならない分野です。政策手法に見直しが必要なことは言うまでもありませんが、財政削減においては、後回しとすべきではないかと思うのです。

 ゆとり教育によって低下した学力をアップさせ、自国の国際競争力を維持するためにも、政府は、自国の国民の教育こそ、優先して行うべきなのではないでしょうか。

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