時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

新年に道徳への回帰を思う

 あらたまの年を迎え、お正月とは、おめでたきものです。誰もが、このひととせを健やかに過ごせるように願うことでしょう。

 ところで、ここ数年、日本の社会の揺らぎが多く報道されるようになりました。否、これは、日本国のみの現象ではないかもしれません。どの問題にも、その根底には、他者の存在を顧みないという、道徳心の欠如や自己中心的で短絡的な行動パターンが指摘されております。人々が、お互いに相手を傷つけたり、不当に権利を奪ったりしないためには、自分の行った行為の結果を予測せねばなりません。結果のことを考えずに、感情や利己心に任せて行動をとりますと、社会の秩序を混乱させたり、他者を傷つける結果を招いてしまうのです。道徳とは、行為と結果との間に、安全な道を通すことかもしれず、道なき道を自己だけを頼りに進むと、どこかで迷子になってしまうのかもしれません。

 戦後、教育の現場にあっても、道徳は煙たがられ、遠ざけられてきました。しかしながら、道徳の衰退は、やはり、人々を幸福にはしないように思うのです。新年のささやかなる人々の願いが叶うよう、今年は、道徳とは何かをという問題に、取り組んでみようと思うのです。

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