時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

政治家の”口利き廃止”という政策

 政治の世界がきれいではない理由は、政治家の”口利き”という行為にもあるようです。それでは、口利きがなくなりますと、どのような良い点があるのでしょうか。

1)社会保障政策が公平になります。生活保護や各種給付政策を受給するに際しては、政治家のコネがものを言うと言われてきました。不正給付の原因も、このあたりにありそうです。受給審査が公平になり、口利きを要しなくなると、真に助けを必要としている人々が受給できるようになるとともに、怪しい申請は拒絶することができるようになります。

2)財政の歳出を抑制することができます。とかくに、政界と建設業界との癒着が問題とされてきましたが、公共事業の受注に際して、政治利権が働かなくなれば、公平な入札が実現することになります。また、同様のことは、政府系金融機関の融資にも言えます。

3)就業機会の平等が実現します。政府系の事業者や特殊法人などでは、政治家によるコネ採用が多いとも指摘されております。

4)政策本位の政治が実現します。口利きがなくなれば、利権繋がりの投票ではなく、国民は、政策の選好や自らの政治信条に即して投票するようになります。

 口利きや利権とは、よく考えてみますと、自分だけが得をして、他者の機会を奪うことを意味しています。つまり、公平性を歪める行為なのです。政治家の方々は、とかくに、天下国家を論じ、政治改革を訴えますが、口利きという行為をなくすだけでも、随分と政治や社会は改善されるのではないか、と思うのです。

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