時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民主党の暴走には安全装置を

 事前の選挙結果の予測によりますと、明日の投票結果は、民主党の圧勝に終わるとのことです。この予測の如何は有権者次第ということになりましょうが、少なくとも、民主党が安定多数を確保した場合、その暴走を抑止し、破滅を回避する安全装置を、事前に検討することは意義がありそうです。

 最も強力な抑止力とは、予算です。予算は有限ですので、民主党マニフェスト通りに給付政策や無償化を実施しようとしても、財源がなくてはどうにもなりません。もし、社会保障費や失業対策など、政策予算を削っても給付政策を実現したい、ということであるならば、国民世論に、予算カットの承認を提起する必要がありましょう。また、マニフェストの約束を反故にして増税する場合にも、給付政策や無償化政策の継続か、増税の回避かの選択を問うべきかもしれません。

 東アジア共同体構想などの政策プランについては、冷静な議論こそが抑止力となります。鳩山代表の主張するようなプランは、経済面だけを見ましても、条件は揃っていませんし、政治面を考えれば限りなく不可能に近いお話となります。安全保障問題も、国連中心の仕組みの欠陥は、議論をすれば明らかとなりましょう。十分な議論を求めることが、民主党の暴走を防ぐ手段となるのです。

 民主党の掲げたマニフェストには、実現すると財政破綻や安全保障体制の綻びをもたらすと予測される政策が少なくありません。何れの政党が政権与党となろうとも、国民の利益を第一に考え、世論に即して柔軟に対応していただきたいと思うのです。

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