時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

政府紙幣は巨大な利権か?

 自民党の議連も、25兆円規模の政府紙幣の発行案について、提唱者である高橋教授から意見聴取を行ったと伝えられております。しかしながら、もし、中央銀行のように民間の金融機関を通すのではなく、政府が直接に政策予算としてこれを使うとなりますと、強大なる利権になる可能性があると思うのです。

 提案によりますと、政府紙幣は、環境プロジェクトなどに重点的に配分されることになりそうですが、政府紙幣の使い道は、まったく政治の側のフリーハンドになりそうです。つまり、政治の側が、何らの拘束もなく自らの裁量によって予算を配分できるわけですから、政治家の”つて”や”こね”が働かないとは限りません。あるいは、特定の政治家や政党にとって利益となるような使われ方がされてしまうかもしれないのです。

 ひとつ間違えますと、この政策は、政府が経済の配分を統制する究極の社会主義政策ともなりかねません。政府紙幣案には、金融政策上の問題もありますが、政治的な腐敗の温床となる危険性をも孕んでいると思うのです。

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