時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

建国記念日に反対する不思議

 今年の建国記念日にも、恒例の如く、祝賀行事が催されるとともに、反対集会も開かれたと報じられています。ところで、建国記念日に反対する方々とは、いったい、建国のどこに反対しているのでしょうか。

 反対集会での演説の内容が、ソマリア沖への自衛隊派遣や憲法改正に対する反対であったことから伺えるますように、建国記念日への反対は、もしかしますと、国家という存在そのものに対する反対の意思表示なのかも知れません。反対される方々は、国家=戦争=悪者というステレオ・タイプの平和主義に染まっているのでしょう。しかしながら、それでは、国家という存在が、この世から消滅したとしたら、どのようになるのでしょうか。おそらく、”人は人に対して狼である”、あるいは、”万人の万人に対する闘争”となり、弱肉強食の悲惨な状況に至るかもしれません。外国から侵略されても自らを守れず、また、他人による自由や権利の侵害から自らを守ることさえできないかもしれないのです。現在でも、国家が上手に運営されず、無政府状態となり、残酷な殺戮が繰り広げられている場面が、テレビなどを通じて報じられることがあります。

 建国の偉業を否定し、いたずらに国家を非難するよりも、将来に向けて国家をより良くすることに尽くす方が、より建設的なのではないかと思うのです。

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