時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ブログ中傷摘発事件の不思議

 犯罪を疑われた芸能人の方の訴えにより、ブログに書き込みを行った18人の人々が、書類送検されると言います。しかしながら、この事件には腑に落ちないところがあるのです。

 それは、最初に噂を流布したのは誰なのか、ということです。書類送検をされた人々は、噂を信じて書き込みを行ったと言います。それでは、そもそも、誰が、何の目的で、ブログ主が犯罪を関わったという噂を広く流したのでしょうか。もし、誰かが意図的に噂を流布したとしますと、書類送検された人々は、知らず知らずのうちに、教唆を受けていたことになります。この事件は、噂の出所が突き止められませんと、事件の全容が見えず、根本的な解決にはならないかもしれません。

 なお、ブログ炎上事件も多発しているようですが、これは、コメントの書き込みを停止に設定すれば、解決することのようにも思えます。ブログの世界とは、言論の自由、社会正義、人格の保護など、さまざまな価値がせめぎ合うところですので、ブログを使う側も、行政や司法の側も、より謙虚な姿勢が必要なのではないでしょうか。

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