時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

政策にもインフォームド・コンセントを

 近年にいたって、医療の世界では、インフォームド・コンセントが求められるようになってきました。インフォームド・コンセントとは、治療する側が、治療を受ける側に対して、これから行う治療行為に伴う副作用、代替方法、成功率、コストなどについて十分な説明を行い、合意を得るべきとする考え方です。もしかしますと、政策もまた、インフォームド・コンセントを要するのではないか、と思うのです。

 政府も政党も、自らが掲げる政策については、プラス面や楽観的な見通ししか国民に説明しません。あらゆる政策には、必ず副作用やマイナス面があるにもかかわらず、あたかも、100%の効果があるように語っているのです。国民は、これらのマイナス面については知らされませんので、ついつい提示された政策の効果を信じがちです。

 副作用が現れた時には、既に手遅れと言うこともあります。政策を提示する側は、常に、プラス面のみならず、マイナス面も合わせて国民に説明すべきと思うのです。

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