時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

選挙の隠れた最大の争点は財政再建なのでは?

 各党のマニフェストには、給付政策が所狭しと並べられており、自民党民主党も財源の不透明性が最大の批判点となっているようです。この非難合戦を見ますと、隠れた最大の選挙の争点は、財政再建なのではないかと思うのです。

 民主党は、年内に財政再建策を公表すると報じられていますが、財源がなくては如何なる政策も実現することはできません。ですから、本来、各政党とも、マニフェストを作成するに先立って、財源を確実に確保すべきであったとも言えます。つまり、マニフェストの作成と財源の手当ての順序が逆なのです。また、もし、財源がないならば、多額の予算を要する政策は約束しない方が正直ですし、国民は後から失望しなくても済みます。国民は、我が国の財政事情が悪化を続けており、危機的な状況にあることはよく理解しているのですから、むしろ、不況下にあっては給付政策が難しいことを訴えるべきであったかもしれないのです。

 法人税からの減収が予測され、また、失業率が上昇し、生活保護世帯の増加も報じられている中で、所得に関係なく”ばらまく”手法が賢明であるのか疑問なところです。”ばらまき”マニフェストに対抗して、ピンポイント型の効率的な政策を掲げて選挙に打って出る政党があってもよさそうなものなのですが、いかがなものでしょうか。

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