時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

北朝鮮は「愚者の船」か

 原子爆弾は、一瞬の閃光の下で多数の人命が無残にも奪い去られる恐ろしい兵器であることに異論はありません。そうであるからこそ、その圧倒的な威力を手にしようとして、禁を犯す人間が出現することも珍しくはないのです。

 報じられているニュースによると、北朝鮮では、600万人もの国民が飢餓の危機にあるそうです。それというのも、北朝鮮の首脳部が、核やミサイル開発に国家予算をつぎ込んだためであり、飢饉の発生は、国民のために食糧を供給することを怠ったことが原因の人災と言えます。首脳部の判断では、核開発に成功すれば、周辺諸国を軍事的に脅すか、攻撃することができるので、後からその投資分を周辺諸国から取り戻せるという算段であるのかもしれません。保有しているだけでは何らの利益も生まないことを考えますと、北朝鮮は、核というカードを投資分に見合った方法で使うことは十分に予測されることなのです。

 本年のみならず、これまで北朝鮮では、何百万もの人々が慢性的なな飢餓により死亡したと伝えられています。これらの人々も、核兵器の犠牲者に数えられるのではないかと思うのです。形勢逆転を狙った核兵器の開発は、実のところ、自国を破壊していることに北朝鮮の首脳部は気付いていないのです。

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