時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

日本国―一流の国を目指して

 昨今、話題となった事業仕分けでは、スーパーコンピュータの開発中止に際し、委員のなかから”一位を目指すことには意味がない”という趣旨の発言が飛び出し、マスコミはじめ、各方面で話題となりました。国民の多くが、政治家に高い志を期待しているからこそ、この後ろ向きの発言は、非難を浴びたのではないかと思うのです。

 順位は別としても、世界最高レベルを目指すことは、決して意味のないことではありません。世界最高レベルに到達するということは、これまでの人類の限界を越えることであり、それは、有形無形の恩恵を人々に与えるとともに、一歩、歴史を前に進めることを意味しています。つまり、発展とは、限界を越えたところに存在するのであり、それを否定することは、停滞や退廃の肯定に他ならないのです。このことは、誰もが分かっていることであり、それを、頭から否定したことに、多くの国民は、違和感と反感を覚えたのではないでしょうか。

 高度先端技術のレベルのみならず、日本国が、国としても一流を目指すことは意味のあることです。その志あってこそ、国民は、政治に期待を寄せるものなのですから。マスコミの風潮は、政治家や国民を退廃へと誘いますが、やはり、賢く、法と正義を尊び、道徳的にも高いレベルの国を目指すことこそ、日本国の行くべき道であると思うのです。来年こそ、そのさきがけの年となることを願って、本年最後のブログ記事といたします。

 本年は、本ブログにお越しくださいまして、ありがとうございました。読者の皆様方が、良いお年をおむかえになられますよう、心よりお祈り申し上げます。

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