時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

尖閣諸島を国際社会の監視の下に

 新聞等では、尖閣諸島沖の事件に日本国政府が反応すればするほど、国際社会に”領土問題”と認識され、日本国にとって不利になるとする見解が、しばしば掲載されています。しかしながら、むしろ、尖閣諸島に対する中国の動きを封じるためにも、ビデオを含めたあらゆる資料を公開した上で、衆人監視の下に置くほうが効果的なのではないかと思うのです。

 自国の領土が侵略の危機に直面しているにも拘わらず、黙っているのがよい、とはおかしなことです。誰にも訴えず、何の手立ても採らなければ、あたかも家庭内暴力のように、見えないところで権利の侵害が発生します。密室状態ほど、犯罪は、起きる可能性が高くなるのです。情報や状況を外部に対してオープンにしていれば、いざ、相手国が侵略的な行動に出た時に、どちらに非があるのか、誰の目にも分かります。公開することは、自らの権利を守ることでもあるのです。

 尖閣諸島の問題は、”領土問題”というよりも、中国が一方的に他国の領土を奪おうとした”侵略問題”です。そうであるからこそ、何が起きているのかを、国際社会に広く事実を伝えるべきと思うのです。侵略されたチベットの実情を国際社会に訴えるダライ・ラマ14世のように。

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