時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

国家反逆罪は民主党では

 民主党内では、尖閣ビデオの流出は、国家反逆罪に当たるとする見解があるようです。この見解、民主党=国家という等式が頭の中にあるからとしか考えられません。一党独裁体制を敷いたナチス共産党と同じように。

 そもそも、政治家とは、国家と国民の安全を守るといった、統治機能を果たすために国民から選ばれた人々であり、あくまでも、国民の信託あっての存在です。政府もまた、憲法に定められた役割を果たすためにあり、民主党は、与党といえども、この重要な役割を、任期の間に限定して担っているに過ぎないのです。ですから、政党=国家ではなく、政権与党が、法によって定められた役割に反する行為を行えば、当然に、背任の罪が問われることになります。尖閣諸島沖の事件では、民主党政権は、自国領内で犯罪を行った犯人を釈放した上で、尖閣ビデオの公開を制限し、中国の利益のために国家と国民の安全を脅かしたのですから、国民に対する背任、より過激な表現をすれば、国家に対する反逆の罪を背負ったことになるのではないでしょうか。

 政治家も公務員も、ともに公益のために働くことを使命としていますので、自らの背任行為を棚に上げて、民主党が、ビデオの流出を国家反逆罪として糾弾することは、正義が倒錯していると思うのです。

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