時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

中国国民も民主化運動を

 中東一帯に広がった民主化運動は、中国には波及しないという説があります。その根拠として、中国の急速な経済成長が挙げられているのですが、むしろ、一党独裁体制を崩壊させて民主化しなければ、中国国民には、経済成長の恩恵が及ばないのではないでしょうか。

 民主的な制度の欠如には、予算に対して国民が口を挟めない、という大問題があります。経済成長に伴い、歳入も当然に増加しますが、現状では、一党独裁の下で共産党に予算編成権が握られています。国民が、政治に参加する権利を持てば、生活インフラの整備、社会保障社会福祉といった国民の生活水準の向上に資する政策分野に予算を優先的に回すこともできるのです。軍事費や宇宙開発費などに巨額の予算を費やすより、よほど、国民に歓迎されるはずです。また、財政が透明化されれば、共産党幹部による不正な蓄財も防ぐことができます。

 中国国民に対する政府当局の統制が強まっていると報道されていますが、民主化は、人類すべての望みなのではないでしょうか。

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