時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

中国の”ジャスミン革命”には第二幕があるのでは

 昨日、中国の”ジャスミン革命”は不発に終わり、中国当局民主化運動の押さえ込みに成功したかのごとくに報じられています。しかしながら、これで民主化運動の幕は、完全に降りたのでしょうか。

 インターネットの世界では、情報統制側の当局と、ユーザーとの”いたちごっこ”の攻防戦が繰り広げられているそうです。反体制側のユーザーによる投稿数が増えれば増えるほど、当局側は削除しきれなくなるからです。そこで、かつてのエジプトのムバラク政権のように、ネットの遮断という最後の手段を使う政府も現れるわけですが、もしこの措置を中国が採れば、両刃の剣となります。国際社会の非難を受けると共に、経済活動にも支障をきたしますので、外国企業も、中国市場から逃げてゆくことになるかもしれないからです。つまり、ネットを舞台とした民主化運動は、これで終焉するわけではないのです。

 中国では、”ジャスミン革命”の第二幕が、いつ上がってもおかしくはありません。中国政府こそ、民主化という大きな歴史のうねりが押し寄せてきていることを、自覚すべきではないかと思うのです。

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