時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

野田内閣―第4次補正予算の不安

 昨日、野田政権では、第4次補正予算案の提出を検討しているとするニュースが流されていました。この補正予算案、将来的な見通しの下で作成されているとは思えないのです。

 第4次補正予算案の内容としては、被災地における二重ローン問題の解決、TPPへの参加を想定した農家の所得補償強化、増加傾向が止まらない生活保護費の拡充・・・とのことでした。二重ローン問題については、一時的な支出ですが、他の二つはそうではありません。しかも、農家の所得保障については、TPPに参加するとしても、実際に影響を受けるのは何年も先のことですので、現時点で、予算を付ける緊急性はないはずです。また、生活保護費についても、不正受給の摘発や制度改革による経費の節減を急ぐべきであり、無条件の予算増額には、疑問があります。

 欧州諸国で財政危機が深刻化している中での日本政府の”大盤振る舞い”には、危機感を覚えます。第4次補正予算を組むならば、何らかの歳出削減案を同時に打ち出すべきなのではないかと思うのです。

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