時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民主党マニフェスト総崩れの教訓

 政府の作成した来年度予算案は、民主党マニフェストの総崩れと評されているようです。この顛末は、今後の選挙に貴重な教訓を残したと思うのです。

 その教訓とは、たとえ、マニフェストに掲載されていたとしても、財源の裏付けがなければ、それを実現することは極めて困難である、ということです。国民は、マニフェストだけを見て判断しますと、ついつい、”ばらまき”政策を掲げる政党に投票しがちです。しかしながら、それは、あくまでも、選挙用の宣伝なのであって、結局は、実現できないか、あるいは、財源を調達するための増税といった形で、国民負担が増加することを意味するのです。

 この経験が教訓として活かされれば、国民は、二度とマニフェストに騙されないことでしょう。政策と財源は表裏一体なのですから、マニフェストには、政策と財源を同時に明記する、といった工夫も必要なのかもしれません。

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