時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

北朝鮮は何度でも失敗する

 海外メディアまで呼び寄せ、”衛星ロケット”の発射に自信を以って望んだ北朝鮮。蓋を開けてみますと、わずか上空120キロメートルのところで爆発分解し、黄海の海の藻屑と消えたそうです。

 ロケットをICMB化するには、上空1000キロメートル以上に達しなければならないそうですので、120キロメートルにしか到達しなかったミサイル実験は、失敗に終わったことになるのですが、北朝鮮の体制を考えますと、さもありなん、と思うのです。かの国では、誰であっても、独裁者の意に沿わない行動をとりますと、最悪の場合には、銃殺刑となります。核やミサイル開発に携わる技術者たちもまた、同様の境遇に置かれており、命の保障はどこにもありません。技術者たちが、独裁者に対して、開発状況を正直に報告しているとは思えず、独裁者が喜びそうな粉飾した報告書を上げているかもしれないのです。このため、おそらく、金正恩氏は、この実験は、必ず成功すると信じていたことでしょう。報告書には、”100%成功間違いなし”と書いてあったでしょうから。

 こうした弾圧体制では、何事も、常に、失敗するまで、突き進んでしまうことになります。社会・共産主義国の崩壊原因もまた、体制維持のために、うそや捏造が蔓延し、事実が葬り去られるからに他なりません。金体制が続く限り、北朝鮮は、何度でも失敗を繰り返すのではないでしょうか。

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