芸能人のモラル崩壊

　出場資格を失ったものの、カンボジアの特別枠を奪ったお笑いタレントの猫氏に続いて、高額所得者でありながら、母親が生活保護を受けていた同じくお笑いタレントの河本氏が、世論の強い反発を受けているようです。

　両人がこれほどまでに叩かれてしまう理由は、モラル意識が完全に抜け落ちているからではないかと思うのです。両人とも、自らの行為を反省するならまだしも、事件が発覚した後も、開き直った態度で対応しています。猫氏は、次回のオリンピックの出場を目指すと広言し、河本氏も、批判するほうが了見が狭いと言わんばかりなのです。途上国に特別に認められた出場枠を横取りしたこと、そして、扶養義務が優先されるにも拘わらず、生活保護を受給していたことに対する良心の呵責など、一切、感じられないのです。

　芸能人には、モラルは必要ないとの意見もありますが、こうした問題が、取り上げられること自体が、影響力を持つことの証拠でもあります。社会全体のモラルを下げてしまう残念な人々に対しては、視聴者の側からの”No”があってもよいのではないかと思うのです。

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