時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

尖閣諸島・竹島問題―日本国政府はビジュアルに主張を

中国による強引な尖閣諸島の領有権主張に対して、珍しくも、日本国政府は、60年代の中国発行の地図を証拠に挙げて反論したそうです。言葉の応酬だけでは、どちらの言い分が事実に即しているのか判断しかねますが、視覚によって認識可能な証拠には、国際社会に対するアピール力があります。

 この点、地図の掲載は、一目瞭然の効果があります。数ヶ月前に、中国でも、尖閣諸島は日本領ではないかと、ネット上で問題提起した広東省の中国人女性がおられましたが、この女性も、証拠として地図をアップしていたそうです。中華民国政府が、尖閣諸島を日本領と認めていたことは、「日本帝国沖縄懸八重山郡尖閣列島」と記された感謝状からも明らかですし、60年代まで、中国も台湾も、自国発行の地図において、日本国との境界線を、尖閣諸島を日本領に含めて引いているのです。竹島についても、韓国発行の地図において、1905年以前に遡って、竹島を韓国領と描いている地図は、一切、存在していません(”独島”と付会させた怪しい地図はある…)。1899年に発刊され、教科書としても使用されていた『大韓地誌』では、韓国の東の境界は、東経130度35分と定めており、東経131度52分に位置する竹島は、その外にあるのです。

 こうした地図が保存されていることは、日本国にとりましては、自国領であることを証明する上で、最強の手段ともなります。日本国にあっても、中国や韓国にはないもの、なのですから。

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