時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

無風の新潟県知事選―崩れゆく地方の民主主義

 昨日実施された新潟知事選挙では、現職の泉田氏が、圧倒的な得票数で再選を果たしたそうです。それもそのはず、民主、自民を含めて、共産党以外の主要な政党が、揃って推薦しているのですから。

 泉田氏の1期と2期を振り返しますと、中国領事館への土地売却問題や強固な反原発の姿勢など、3期目を目指す今回の選挙において争点とすべき点がなかったわけではありません。しかしながら、対立候補は、共産党公認の新人と諸派新人の団体役員の候補者のみであり、泉田氏の圧勝は、有権者が、積極的に泉田氏を選んだというよりも、他に選択肢がなかった結果とも言えます。実際に、投票率は43.95%であり、過去最低を記録したそうです。

 地方分権が声高に叫ばれながら、近年、地方選挙においては、政党の体制翼賛的な推薦による無風選挙が多々見られ、有権者の選択肢は、むしろ狭まっているように思えます。特に新潟県は、中国の影響力の浸透が懸念されていますが、政治体制まで、中国に近づくのではないかと不安になるのです。

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