時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

中国への犯人引き渡し事件-法より政治が優先する韓国のリスク

 先日、靖国神社に放火した中国人犯人を、韓国政府が、日韓で締結された「犯人引き渡し協定」を無視して、中国側に引き渡すという事件が発生しました。”政治犯”と認定して。

 この判断、韓国の裁判所によるものらしいのですが、近代国家の原則から著しく逸脱しています。この措置から見える韓国の基本的な態度は、法よりも政治です。”政治犯”という言葉は、裁判所が、政治的な判断を行ったことの現れに他なりません。おそらく、韓国は、日本国に中国人犯人を引き渡した場合、中国政府の逆鱗に触れ、中韓関係が悪化すると考えたのでしょう。日本国と中国を見比べて、中国を優遇すべきと判断したからこそ、日本国との条約を無視しても、中国の意向に沿った措置をとったのです。いわば、”先軍政治”ならぬ”先政政治”なのですが、この態度は、韓国が、自国が自らリスキーな国であることを露わにしています。何故ならば、条約を結んでも意味がなく、全ては、その時々の政治状況によって変わることを示しているのですから。

 法よりも政治が優先する国では、法は、その国の国民のみならず、他国の法的な自由や権利を護る役割も果たしません。法の支配を尊重せず、法的な安定性を欠いた韓国との関係は、リスクに満ちていると言わざるを得ず、日本国政府は、韓国の本質を見抜いた上で、韓国という国への対応を練るべきではないかと思うのです。

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