時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

朝鮮人男性の日記から読み解く従軍慰安婦の”実像”

 本日、戦時中に、慰安所で働いていた朝鮮人男性の日記が発見されたとするニュースが報じられていました。全文が訳されているわけではないようですが、公表された部分だけからも、当時の慰安婦の”実像”を読み解くことができます。

 この日記で重要なことは、当日記を発見したソウル大学名誉教授も指摘しているように、慰安婦の募集には、日本軍による強制連行はなかった、ということです(ただし、募集した年の日記は欠落しているらしい…)。また、慰安婦達の境遇も、映画館に行ったり、預金から600円もの高額を送金したりと、相当に厚遇されていたことが伺えます。ただし、航空隊所属の慰安所兵站管理に委譲されたとする記述や、一旦、慰安所を出た”春代”と”弘子”(創氏改名で朝鮮の女性が日本名を名乗っていた?)が、兵站の命令で戻されたとする記述があり、韓国側は、これを以って軍の関与を主張しているようですが、軍が慰安所の衛星管理に当たっていたことは日本国も認めておりますし、ここで言う”命令”が、法的な意味における命令とも思えません。むしろ、戻ってきたとはいえ、慰安所から出てこの職業を辞めた慰安婦がいたことを示していますので、奴隷的な待遇を受けていたとは言えないようなのです。

 1943年7月10日に釜山港を出港した「第4次慰安団」の人数は、アメリカの調査報告書によれば、慰安婦709人、事業者90人であったそうです(アメリカの記録とは1年のずれがある…)。仮に、慰安団の規模が、700人前後であるとしますと、20万人の朝鮮人女性を戦場に送るには、284もの慰安団を送る必要があります。もっとも、この点も、韓国側は、”組織的な軍事動員”と見なしたいようですが、民間募集ですので、法令に基づく戦時徴用とは同列に論じることはできません。少なくともこの日記は、”日本軍朝鮮人女性20万人強制連行説”が韓国側の捏造であることを示す、重要な証拠となると思うのです。

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