時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

河野談話の見直し手順-オランダと朝鮮の区別を


フランス漫画祭事件が示すように、河野の談話の見直しは急務でありながら、中韓はもとより、国際社会からの反発を恐れる声もあります。逆に、日本国は、歴史的事実を否定し、卑怯にも責任逃れをはかろうとしているのではないか、と…。

 河野談話の見直しのネックとなっているのは、一般的な戦争法や軍規違反としての戦争犯罪の問題が、”慰安婦問題”において一緒くたにされていることです。特に、「白馬事件」と呼ばれたオランダ女性を”慰安婦”とした事件は、真相はどうであれ、責任者は、戦後の軍事法廷で有罪判決を受けています。この事件については、既に昭和31年に「私的請求権解決に関す日蘭議定書」において解決していますが、それでも「アジア女性基金」の設立によって被害者とされるオランダ人女性を救済しております。この措置には、法的には疑問があるのですが、河野談話を否定すると、欧州諸国からは、”軍事法廷で有罪を受けた占領地での通常の戦争犯罪まで否定するのか”とする批判が起きることが予測されるのです。一方、実のところ、朝鮮半島は占領地でもなく、当時の”慰安婦”の国籍は日本であり、応募制でもありました(新聞上の求人広告も残されている…)。また、軍事法廷で判決を受けてもいないのです。日本軍による”朝鮮女性強制連行説”は、戦後に至って捏造されたものであり、前者とは性質が全く違います。

 にも拘らず、韓国は、オランダの背に陰に隠れて日本国を糾弾し、両国を同一視することで、してもいない罪を日本国に被せようとしています。河野談話の見直しの手順として、オランダ、並びに、占領地のおける一般的な戦争犯罪と、韓国の主張する”日本軍強制連行説”を切り離し、両者の区別を含めて国際社会に対して丁寧に説明する必要があると思うのです。

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