時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

格調高い東京オリンピックを-AKBで大丈夫?

 東京オリンピックパラリンピックを前にして、組織委員会が発足するそうです。理事には、AKBのプロデューサーとして知られる秋元康氏等が予定されているそうですが、いささか不安がないわけではありません。

 ソチオリンピックの閉会式は、ロシアの歴史と伝統を踏まえ、世界に誇る芸術や文化があますところなく演出されておりました。オリンピックは、都市開催とはいえ、開催国の国柄を海外に向けて紹介する貴重な機会でもあり、スポーツのみならず、どの国も自国の文化力の見せどころでもあります。組織委員会に文化人が選出されたのも、この晴れの舞台のためとも憶測されます。しかしながら、AKBの演出でよいのか、となりますと、これには、大いに疑問があります。AKBの総選挙なる手法は、各方面から倫理的な批判を浴びてきましたし、日本文化というよりも、大陸や朝鮮半島の文化に近い感があります。日本国には、能、狂言、歌舞伎といった古典的な舞台芸術がありますし、日本画の世界や茶道や華道などで培われてきた独特の美意識もあります。東京でオリンピック・パラリンピックが開かれる6年後には、流行が去り、もはや過去の人となるかもしれない顔ぶれを理事として選出することが適切とは思えないのです。

 アイドル中心の日本国の芸能界は、プロとしてはレベルが低いとして諸外国からの評価は芳しくないのですが、演出次第では、国民の多くが赤面することになります。東京オリンピックパラリンピックについては、日本国の歴史と伝統を生かした格調の高い大会お願いしたいものです。

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