時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

日本国政府は慰安婦問題も韓国に司法解決を提案しては?

 最近、元慰安婦を支援し、日本国を糾弾している韓国挺身隊問題対策協議会は、日韓請求権協定で解決済みとする日本政府の立場に対して、「65年当時に(慰安婦問題では)日本政府の責任を認めていないのに『解決済み』というのは矛盾している」と主張しているそうです。
 
 日韓請求権協定の交渉に際して、韓国側は、対日請求要綱を提出し、八つの項目を挙げています。その第5項には、「韓国法人又は韓国自然人の目本国又は日本国民に対する日本国債、公債、日本銀行券、被徴用韓国人の未収金、補償金及ぴ其他請求権の返済請求」とあり、日本国政府も、証拠主義に基づいて個人賠償請求権を認めています(韓国政府が一括して受け取ることに…)。慰安婦についても、南方占領地域慰安婦の預金、残置財産として交渉の議題に上ったそうです(この時、日韓両国政府によって、プロの職業として認定されたらしい…)。交渉の結果、日韓請求権協定が成立しますが、この協定と同時に署名された「財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定についての合意された議事録」でも、「…同対日請求要綱に関しては、いかなる主張もしえないこととなると確認された」とし、念が押されています。
 
 竹島とは違い、慰安婦問題については、日韓間に争いがあることを韓国政府も認めているのですから、日本国政府が、仲裁やICJでの解決を提案すれば、韓国政府は拒絶できないはずです。これ以上、韓国側に慰安婦像を建設させないためにも、日本国政府は、適切な対策を講じるべきと思うのです。
 
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