時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:「他者から略奪して配る猿が、‘偉い猿’である」の問題

 今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。先週の本ブログにおける記事で(8月12日付)、社会・共産主義体制には、「①オスのチンパンジーにとって、群れにおける序列が、人生ならぬ‘さる生’のすべてとなっている」という類人猿の持つ悪い特徴が、よく出ており、党内序列が、社会・経済的発展を含めたすべてに対して優先されるため、極めて深刻な社会停滞を生じさせる結果となったことについて指摘させていただきました。
 
 さらに、共産・社会主義国が、侵略的性格を有することも、類人猿の持つ悪しき特徴によって、説明することができます。人類に最も近い類人猿とされる自然界のチンパンジー社会におきましては、群れのトップとなる猿は、‘狩り’が上手な猿であるといいます。獲物を捕らえて、配下の猿たちに配る猿が、‘偉い猿’であるということになるのです。すなわち、チンパンジーの間では、「② 他者から略奪して配る猿が、‘偉い猿’である」という特徴があるのです。
 
この点が、人類社会の‘偉いリーダー’と、大きく異なる点となります。人類は、他者との協調が大事ですので、‘偉いリーダー’の条件とは、他者から奪って配るよりも、あらゆる分野におきまして、研究開発や技術革新を促進させ、社会・経済を発展させるだけの能力を有して人物であること、と言うことができるでしょう。
 
社会・共産主義国は、①の「オスのチンパンジーにとって、群れにおける序列が、人生ならぬ‘さる生’のすべてとなっている」という悪しき特徴によって、停滞社会となってしまっているがゆえに、他国から略奪してくることを是とする傾向にあるのです。その結果、社会・共産主義国は、侵略的性質を帯びることになったのです。ソ連邦スターリンが、ギャングであったというよく知られた事実は、まさに、この典型例と言えます。
 
(続く)
 
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