時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

保守らしくない地方創生担当大臣という名称

 自民党の石破氏の就任が取り沙汰されたことで、突如、注目を浴びることになった地方創生担当大臣ポスト。ところで、この名称、何やら怪しい響きがするのです。
 
 ”地方創生”なる言葉とは、今年の6月に甘利経済再生担当大臣が「地方創生本部」の新設を公表した際に、はじめて登場してきたものです。人口減少問題に対処することが設置の目的のようですが、地方とは、”創生”するものなのでしょうか。地方とは、古来、人々の生活と共に息づいてきたものですので、”創”という文字には馴染みません。”創”という文字は、漢字としては新しく始めるという意味を持つからです。保守政権らしからぬ命名なのですが、この名称、連立与党である公明党への配慮なのでしょうか。何故ならば、”創”という文字からは、むしろ、公明党の支持母体である創価学会を連想するからです。おそらく、同様のイメージを抱く国民も少なくないはずです。
 
 日本国の統治機構の名称は、全ての国民にとりまして、中立的であるべきです。特定の団体への配慮であるならば、国民の多くは、権力の私物化を疑うのではないでしょうか。
 
 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。