時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

インドのモディ首相訪日-日印防衛協力がアジアに平和をもたらす

 戦後、日本国では、憲法第9条も下で、防衛や安全保障分野における戦略議論や研究が疎かにされてきました。しかしながら、中国の軍事的な台頭は、ある意味で、日本国に対して”ダチョウの平和”の危うさを警告しております。
 
 本日より5日間の日程で、インドのナランドラ・モディ首相が、日本国を訪問されます。訪日に先立つインタヴューに応じたモディ首相は、日本国との国防や安全保障分野における協力の強化を訪日目的の一つに挙げておられました。中国の脅威は日増しに増すばかりですが、領土的な野心を隠さない大国の出現に対して、最も有効な対抗政策の一つは、周辺国が団結をして拡張を抑え込むというものです。所謂、包囲網の形成と言うものですが、特に、両面戦争を強いる体制の構築には、高い抑止力が期待されます。日印による”挟み撃ち”は、中国にとりましては、兵力を二分しなければならないのですから、まさに恐るべきシナリオです。言い換えますと、日印挟み撃体ち体制が実現すれば、中国の動きを止めることができるのです。
 
 集団的自衛権行使に反対する人々は、それを平和を破壊するものとして捉えていますが、複数の諸国による包囲網や挟撃体制の構築は、平和に貢献するものでもあります。モディ首相の訪日は、アジアに平和と安定をもたらす重要な転機となるのではないかと思うのです。
 
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