時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ヘイトスピーチ問題-東京オリンピックは関係ない

 ヘイトスピーチ規制を訴える人々は、舛添都知事をはじめ、ヘイトスピーチが公然と行われているようでは、人種差別や民族差別が残る都市として、開催資格を失うと言わんばかりです。しかしながら、ヘイトスピーチとオリンピックの開催は、関係がないのではないでしょうか。
 
 ヘイトスピーチとは、日本国内の在日韓国・朝鮮人に関わる政治・社会問題として発生しているものです。その原因は、言うまでもなく、在日韓国・朝鮮人の犯罪や特別に認められている数々の特権に起因しているのであり、極めて限定的な性格を特徴としています。2008年に開催された北京オリンピック聖火リレーでも、長野で中国のチベット弾圧をめぐる日中間の騒動が発生しましたが、これは、中国の弾圧に抗議する日本人側と、動員された在日中国人との間で起きたものです。この時には、誰も、ヘイトスピーチ問題とは考えませんでした(日本国内では、中国に対する日本人の政治的な非難は当然と見なされたし、中国側も日本国民をヘイトスピーチとして糾弾はしていない…)。今回の件も、戦後の日韓・日朝関係、並びに、それに付随する政策や制度を背景としているのですから、本質的には、理由なき人種差別や民族差別とは異質のものなのです。実際に、他の人種や民族に対するこうした抗議行動は、ほとんど皆無なのですから。2020年の東京オリンピックパラリンピックにおいて、来日外国人一般の方々が差別を受けるといったことは、あり得ないことなのです(自作自演はあるかもしれない…)。
 
 最近の韓国の作戦は、本来、日韓間の個別の問題であるものを普遍化することによって、国連や他国を味方に付け、日本国に外部から圧力をかけるというもののようです。ヘイトスピーチ東京オリンピックをこじつける議論には、惑わされてはならないと思うのです。
 
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