時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:チンパンジーの悪しき特徴を残している人々は‘少ない情報から全体像を構築する能力が低い’

 今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。「想像してお絵描き チンパンジー苦手?」というタイトルにて、本日の日本経済新聞チンパンジーについての京都大学と中部大学の研究チームによる人類とチンパンジーとの比較研究についての研究結果が掲載されてありましたので、本日は、この人間とチンパンジーの違いの持つ意味についてブログを書かせていただきます。
 
この調査結果は、チンパンジーの顔の輪郭だけを描いた絵を1歳から3歳ぐらいまでの人間に見せますと、口や目などを想像して書き足すのですが、チンパンジーの子供に同じ絵を見せても、このような書き足しは行わないというものです。
 
このことを、研究チームは、単に、チンパンジーの想像力の欠如と捉えているようですが、わたくしは、‘人間は、少ない情報から、全体像を構築できる能力を持っている’ということをも意味しているのではないかと考えております。この能力は、危険予知能力でもあります。乃ち、少ない徴候現象を見出して正確に理解し、その徴候から、全体として、何が起こっていたのか、何が起こっているのか、もしくは。何が起ころうとしているのか、を想像することによって、危険に対処する能力があるということになります。体格的には他の多くの生物に劣っている人類の生存は、このような能力の賜物であるのかもしれないのです。
 
このように考えますと、チンパンジーの悪しき特徴を残している人々は、逆に、‘少ない情報から全体像を構築する能力が低い’ということになります。そうなりますと、チンパンジーの悪しき特徴を残している人々は、少ない徴候に気付かずに、いわば‘向こう見ず’な計画を立案し、無謀な行動を採る可能性が高いということにもなってまいります。このような人々が、世界権力を掌握した場合、やはり、人類にとっての脅威となるのでしょう。
 
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(続く)