時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

オリンピック共同開催はそもそも無理

 2018年に開催が予定されている韓国の平昌冬季オリンピック。ここにきて、IOCが分散開催を認めたことから、日韓共同開催になるのではとの懸念の声が上がっています。
 
 IOCが決定したとする分散開催については、複数の国による共同開催であるのか、開催国内の都市間による分散開催なのか、詳細は分からないのですが、おそらく、後者ではないかと憶測します。何故ならば、共同開催には、相手国の選択、各種競技の開催国の振り分け、経費の負担…などなど、首尾よく纏めるためには、当事国による膨大な労力を要するからです(国内とは違い、言語も違う…)。2002年のFIFAワールドカップの日韓開催は、開催地が日本国に決定しかけたところに、韓国からの横槍が入り、日本側の親韓派が迎合したことから実現したのであって、最初から日韓の組み合わせが決まっていたわけではありませんでした(日本国民にとっては、寝耳に水…)。今回の平昌オリンピックの共同開催案も、仮に存在しているとすれば、それは、韓国側の不備によって開催が危ぶまれたことに原因であります。
 
 日韓共同開催のパターンは、韓国側の事情によって強引に仕向けられた極めて稀な事例であり、この方式を、他の諸国に適用することは極めて難しいと言わざるを得ません。そして、日韓共同開催は、日本国にとりましては、”二度と御免”という教訓を残したのです。
 
 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。